1日の本会議において、28年最後の本会議討論にたちました。
先月17日の都市建設委員会において、東京土建板橋支部が提出した陳情「板橋区住宅・店舗改修リフォーム助成(区内共通プレミアム商品券付)制度創設を求める」陳情に自民、公明、民主(社民含む)が反対したことに、怒りを込めた討論を行いました。
その前文を紹介します。
本陳情は、長引く不況に直撃を受けている区内の建設産業に従事するみなさんから提出されたものです。
住宅リフォームの助成制度は、かつて、板橋区でも実施され、大きな経済効果を上げていたもので、近年、隣の北区をはじめ全国200近くの自治体で競って実施されています。
なぜ、全国的にこの助成制度が広がっているのでしょうか。
背景には、国民の賃金の下落傾向に歯止めがかからず、国税庁調査で民間企業の給与総額は、ピーク時の1997年からの12年間で総額30兆円、国民一人当たり年収で平均61万円も減少していることが指摘できます。とくに、2008年から09年の1年間では約9兆円の急激な落ち込みで、この調査に含まれない公務員などの給与分も勘案すると1年間で10兆円、GDP2%相当分に当たる大変な給与総額の落ち込みになっているのです。厚生労働省の2010年版の『労働経済白書』においては「平均賃金の低下や格差の拡大により、所得、消費の成長力が損なわれ、内需停滞の一因になった」と分析しているのです。
多くの国民は所得が減り、住宅の建替える資金がない中で、住宅のリフォームで長持ちさせて使おう、リフォームで生活の質を少しでも上げようと考えています。そういう意識が反映し、住宅リフォームの市場規模が拡大し、全国的には4兆円から5兆円といわれています。
都内でのリフォーム市場規模は5000億円を超えるという試算がありますが、当然、区内においても相応の市場があるのです。
今、区には、区内中小業者がこの市場に参入し、仕事確保と地域経済活性化に役立つ施策が求められているのです。
かつて、板橋区は1998年6月、バブル経済が崩壊した後、不況が長引いていることから、緊急地域経済対策の一環として『住宅リフォーム工事資金の助成制度』を創設しました。2003年度の事業廃止まで4年6ヶ月の期間の実績は、合計1505件、5%の助成額9800万円に対して工事金額は26億434万円、26・6倍の仕事起こし、経済効果をもたらしたのです。
ところが2004年度から、「緊急地域経済対策としての目的達成、助成件数の減少」などを理由に、経営刷新計画により廃止されたのです。
その後、今日の状況はどうでしょうか。財政状況は区自ら「公債費比率、人件費比率などの各指標は健全」というまでになり、一方、区内の景気動向はデフレ状況が続き、景気回復が見通せる状況にはなく、区の昨年第4四半期の景況調査においても建設業はじめ各業種が最も「不調」のGランクであります。改めて地域経済対策が求められているのです。
本陳情に対して不採択という意見の中に、現行の「リフォーム支援事業」で十分というのがありましたが、その支援事業は、融資件数はゼロ、工事について事業の実績額は集計されず、実態と経済効果は不明であります。
また、「区内商品券での助成はおかしい」というのがありましたが、現在、区内共通商品券が商店街活性化に大きく貢献していることは周知の事実であります。工事助成が共通商品券で実施されれば、仕事起こしに加え、商店街にも波及するという二重の効果により、いっそうの地域経済活性化につながることはいうまでもないことです。
また、拡充された耐震補強工事助成とのセットで活用されることも予想され、相乗的に工事金額が増えることでいっそうの地域経済活性化につながると考えられます。
同趣旨のわが党区議団の今定例会提出の条例提案に対する意見に、「(現在実施の事業の)推移を見ていく必要がある」というのがありましたが、今日の地域経済の深刻さ、仕事がない実態に目をつぶるものだといわなければなりません。しかも、その党は統一地方選重点政策として「住宅リフォームポイント制度」を掲げているのですから、有権者から、厳しく批判を受けざるを得ないのであります。
今、問われているのは、税金をどう使うか、であります。
住宅リフォーム助成は、民間の潜在需要を引き出し、区民の生活の質の向上と安全が実現され、区内中小業者の仕事が増え、雇用拡大、さらには商店街活性化につながる制度です。
陳情第215号 板橋区住宅・店舗改修の区内共通商品券交付の助成制度創設を求める陳情を採択することを求め、討論を終わります。